序章
2022年1月初旬。ご祝儀相場で保有株はすべて含み益。
私達はQYLDを買うことにした。
投資を始めて1年。一度も暴落を経験したことのない私達は、米国株は右肩上がりで、米国株こそ最強だと信じていた。
正直浮かれていた。これがまさかあんなことになるなんてこの時の私達はまだ何も知らなかった。
QYLD
株も今のところいい感じなので、新しい銘柄を買いたいと思います。
QYLDです。
QYLDって?
Global X NASDAQ 100 Covered Call ETF。
通称QYLDだ。NASDAQ100に連動したETFだな。
中身はQQQと同じだけど、カバードコールと言う戦略をとっていて、利回りはなんと10%。ETFだから個別株と違ってリスク分散されているので、株価も20ドル~22ドルのボックス相場。最悪2ドル損失がでるけど、最初からわかっていれば22ドルの時に買わなければいい話。
カバードコール戦略。
来月株価が上がっても今の価格で売る。その買取権利で利益をあげる戦略。値上がり益はQQQの方が上と言われているが。
カバードコール戦略の例。1月10ドルの株を2月に15ドルになっていても10ドルで売るのでその権利を買いませんかというもの。ちなみに2月に8ドルになっていれば10ドルで買う意味はないので客は権利を放棄するので権利料の収益のみを得る。QYLDは権利料のみ増える。QQQは上がった分だけ増える。
値上がり益の観点からはそうだけどさ、QYLDは現実的に利回り10%なわけ。0.002%の定期預金の5,000年分なんだよ。預金代わりにQYLDに預け入れよう。
QYLD集中投資か。
リスク分散しておいた方が良くないか?
値上がり益も狙えるSPYDとか。
いや、ちょっとお金が足りなくて。
キャッシュフロー目的なの。
……仕方ないな。
少しリスクを調べるか。
過去の実績から年平均0~2%株価が下落傾向にあるのか。
利回り10%なら5年連続2%下落しても問題ないでしょ。
確かにな。利回り10%なら10年間保有すれば倍だからな。
10年間2%ずつ下落してもトータルリターン80%か。
値上がり益が見込めないくらいか。
預金代わりだからボックス相場は逆にいい。
30万円買います。QYLD銀行。利息10%の普通預金だー。
……なんかおかしくない?
話がうますぎる。
え?
それは私も感じているが……。
だって、本当にそんなETFがあったらみんながやらない理由がない。
もしかしたら……設定日2013年12月11日。
QYLDは私達と同じで暴落を経験していない。
次回予告
2022年1月下旬。上旬に買った30万円のQYLDはわずか1カ月で10%下落した。
米国株は右肩上がり、米国株に投資していれば間違いない。
QYLDはボックス相場と油断して下落幅2%しか想定していなかった私達は、QYLDの致命的な弱点に晒されることになる。
利回り10%のQYLDならこの局面も乗り切れる?
ホールド?
買い増し?
損切り?
この先には今まで経験したことのない7回の利上げが待ち受けてる。
乱気流のような相場の行きつく先はどこなのか?
次回、『QYLD 中編 暴落場の綱渡り編』
判断ミスは即大損。
すべからく見よ。
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